100歳以上が10万人超。65歳からの“老後”は平均何年?平均余命から考える
「人生100年時代」と聞いても、どこか遠い話のように感じませんか。
でも2026年、日本では100歳以上の人が初めて10万人を超えました。
厚生労働省によると、2026年9月時点で100歳以上の高齢者は107,677人。
今年度の百歳高齢者表彰の対象者だけでも54,294人います。
1963年に100歳以上だった人は、わずか153人でした。
この数字を見ると、こんな疑問が出てきます。
僕たちは、65歳からあと何年生きる可能性があるんだろう?
老後のお金を考えるとき、「平均寿命」はよく目にします。
でも、すでに65歳まで生きた人のその後を考えるなら、もっと分かりやすい数字があります。
それが「65歳の平均余命」です。
2025年の簡易生命表を見ると、65歳の平均余命は、
- 男性:19.68年
- 女性:24.52年
です。
つまり65歳で仕事を一区切りにしても、その後には平均で約20〜25年の時間があります。
今回は「長生きしたらお金が足りない」と不安になるだけではなく、
「それだけ時間があるなら、何をして生きたい?」
まで考えてみます。
2026年、100歳以上の人が初めて10万人を超えた
厚生労働省が2026年9月15日に公表した資料によると、100歳以上の高齢者は107,677人となりました。
初めて10万人を超えています。
内訳は、
- 男性:13,379人
- 女性:94,298人
です。
そして、1963年に100歳以上だった人は全国で153人でした。
その後、
- 1981年:1,000人超
- 1998年:1万人超
- 2012年:5万人超
- 2026年:10万人超
と増えてきました。
153人 → 107,677人。
「100歳」という年齢が、昔よりずっと身近になってきたことが分かります。
今年100歳を迎える人も5万人超
今年度の「百歳高齢者表彰」の対象者は、2026年9月1日時点で54,294人です。
前年より1,984人増えています。
もちろん、これを見て、
「自分も100歳まで生きる」
と考える必要はありません。
ただ、100歳まで生きる人がこれだけいる社会なら、
65歳以降を数年程度の短い“余生”として考えるのは、少し違うのかもしれません。
では、僕たちの「老後」は実際何年ある?
ここでよく使われるのが「平均寿命」です。
2025年の平均寿命は、
- 男性:81.35歳
- 女性:87.33歳
です。
でも、65歳になった人のその後を考えるときに、
「男性の平均寿命が81歳なら、あと16年くらい?」
と単純に引き算するのは適切ではありません。
なぜなら、平均寿命とは0歳時点の平均余命だからです。
すでに65歳まで生きた人について考えるなら、65歳時点の平均余命を見ます。
「平均寿命」と「平均余命」は何が違う?
難しく考えなくても大丈夫です。
平均寿命
0歳の人が、平均してあと何年生きるか。
65歳の平均余命
すでに65歳になった人が、そこから平均してあと何年生きるか。
つまり、
「65歳からの人生はどれくらいある?」
を考えたい今回の記事では、65歳の平均余命を見るほうが直感的です。
65歳男性は平均約20年、女性は約25年
2025年の簡易生命表では、65歳時点の平均余命は次のようになっています。
| 65歳の平均余命 | 65歳に単純に足すと | |
|---|---|---|
| 男性 | 19.68年 | 約84.7歳 |
| 女性 | 24.52年 | 約89.5歳 |
つまり統計上は、65歳になった男性には平均約20年、女性には平均約25年、その後の人生があることになります。
65歳で終わりではない。
そこから20〜25年ある。
僕はこの数字を見たとき、老後に対するイメージが少し変わりました。
ただし、この数字はあくまで統計上の平均です。
「男性なら84.7歳まで生きる」「女性なら89.5歳まで生きる」という個人の寿命を予測する数字ではありません。
もっと長生きする人もいれば、そうでない人もいます。
「老後=数年」ではなく、20〜30年以上続く可能性もある
仮に65歳から考えてみます。
- 85歳までなら20年
- 90歳までなら25年
- 100歳までなら35年
35年と考えると、かなり長いですよね。
たとえば22歳から働き始めた人なら、65歳まで約43年。
100歳まで生きれば、65歳以降だけでその長さにかなり近づきます。
そう考えると、
「老後だから、あとは静かに暮らすだけ」
という期間ではなく、人生のもう一つの大きな章として考えてもいいのではないでしょうか。
ただ長生きすればいいわけではない|健康寿命も考える
長生きを考えるとき、もう一つ知っておきたい言葉があります。
「健康寿命」です。
健康寿命とは、健康上の問題によって日常生活が制限されることなく生活できる期間を表す指標です。
2026年9月時点で厚生労働省が公表している最新の2022年値は、
- 男性:72.57歳
- 女性:75.45歳
です。
ここは注意
この数字を見て、「65歳男性は元気に動けるのがあと7年しかない」と計算するのは適切ではありません。
健康寿命は65歳になった人の「残りの健康な年数」を示す数字ではないからです。
ここで伝えたいのは、
長生きを考えるなら、「何歳まで生きるか」だけではなく「元気な時間をどう過ごすか」も大切
ということです。
長い老後を考えると、年金・お金の見方も変わる
65歳以降に20年、25年、あるいはそれ以上の時間があるかもしれない。
そう考えると、年金の受け取り方やお金の使い方も少し見え方が変わります。
たとえば、
「早く年金を受け取るか」
「65歳から受け取るか」
「70歳以降まで繰り下げるか」
を考えるときにも、何年間その年金を使って暮らす可能性があるのかは大切な判断材料です。
60歳からの繰上げ受給については、別の記事で減額率や注意点を詳しく整理しています。
年金を60歳からもらうと最大24%減。繰上げ受給は本当に損?
ただ、今回の記事で伝えたいのは、どの受給開始年齢が正解かではありません。
「自分には思っている以上に長い時間があるかもしれない」
ということです。
僕が考えたこと|それってもう「余生」じゃない
ここからは僕自身の感想です。
僕は今36歳ですが、「老後」と聞くと、どこか人生の最後にある短い期間のようなイメージがありました。
でも、65歳から平均でも20〜25年ほどある。
100歳まで生きれば35年あります。
それって、もう「余生」と呼ぶには長すぎない?と思いました。
35年もあれば、かなりいろいろできます。
僕なら、老後も旅行に行きたい。
おいしいものも食べたい。
誰かの役に立ちながら、少し働くのもいい。
新しい趣味を始めてもいい。
今まで行かなかった場所へ行ってもいい。
そう考えると、老後のお金についても、
「いくら残しておけば安心?」
だけではなく、
「何のために使いたい?」
も同じくらい大切なんじゃないかと思います。
長生きを怖がるだけではなく、「何しよう?」も考える
100歳まで生きる人が増えた。
65歳から平均20〜25年ある。
そう聞くと、
「そんなに長生きしたら、お金が足りない……」
と不安になるのも自然だと思います。
もちろん、長い人生に備えてお金を考えることは必要です。
でも、長生きとは、支出が増えるだけの話ではありません。
時間が増えるということでもあります。
旅行する時間。
家族と過ごす時間。
友達と会う時間。
働く時間。
学ぶ時間。
新しいことを始める時間。
「そんなに長く生きたらどうしよう」
ではなく、
「そんなに時間があるなら、何しよう?」
そんな考え方もあっていいと思います。
今日の小さな作戦|65歳から20年あったら何をしたい?
今日は老後資金を計算しなくても大丈夫です。
紙でも、スマホのメモでも構いません。
「65歳から20年あったら、何をしたい?」
3つだけ書いてみてください。
たとえば、
- 元気なうちに行きたかった場所へ旅行する
- 週2〜3日くらい誰かの役に立つ仕事をする
- 昔やりたかった趣味を始める
- 友達と定期的に会う
- 家族と過ごす時間を増やす
です。
そのあとに、
「それには、どれくらいお金が必要だろう?」
と考えればいいと思います。
老後資金は、「なくならないように貯めるお金」だけではありません。
自分の時間を楽しむためのお金でもあります。
まとめ|65歳からの人生は、思っているより長いかもしれない
今回の数字を整理します。
- 2026年の100歳以上人口:107,677人
- 100歳以上人口は初めて10万人を突破
- 1963年は153人
- 2026年度の百歳表彰対象者:54,294人
- 65歳男性の平均余命:19.68年
- 65歳女性の平均余命:24.52年
もちろん、この平均が自分の寿命になるわけではありません。
でも、65歳以降に20年、25年、あるいはそれ以上の時間がある可能性を考えることはできます。
そのとき大切なのは、
「老後にいくら必要?」だけではなく、「その時間で何をしたい?」も一緒に考えること。
65歳は、人生の終わりではありません。
老後じゃない、これからが人生の楽しい時間。
そんな未来にするために、今から少しずつ準備していきたいと思います。
不安を知識に、知識を余裕に。
参考情報
- 厚生労働省「令和8年度 百歳の高齢者へのお祝い状及び記念品の贈呈について」
- 厚生労働省「令和7(2025)年簡易生命表の概況」
- 厚生労働省「平均寿命と健康寿命」
- 厚生労働省「健康寿命の令和4年値について」
公的情報確認日:2026年9月16日
※平均余命・健康寿命は統計上の指標であり、個人の寿命や健康でいられる期間を予測するものではありません。この記事は公的統計をもとに、人生後半を考えるための一般的な情報として整理しています。
