葬式の流れ、これだけで迷わない|最初に決める順番が9割
葬式で一番つらいのは「悲しみ」だけじゃなく、“短時間で決めることの多さ”かもしれません。順番さえ分かれば、やることは整理できます。この記事は、葬式の流れを「地図」にして迷いを減らします。
こんな経験はありませんか?
・親族に「どうする?」と言われても、何から決めればいいか分からない。
・葬儀社・火葬場・お寺…連絡先がバラバラで頭が真っ白になる。
・通夜/告別式/火葬/法要…言葉は聞いたことあるけど順番が曖昧。
読むことで、「まず何を決めるか」「誰に連絡するか」「当日と後日の境目」がスッとつながります。いざという時に慌てにくくなり、家族の会話も進めやすくなります。
0. まず全体像:葬式は「3つ」に分けると急に簡単になる
- 生前準備:希望・連絡先・最低限の情報をまとめる
- 当日まで(亡くなってから火葬まで):連絡→日程→形式→手続き→式
- 後日(火葬後〜):納骨・法要・役所/金融/相続などの整理
ポイントは、「気持ちの話」と「手続きの話」を分けること。混ぜるほど苦しくなりやすいです。
1. 生前準備|“完璧”より「3点セット」が効く
終活で一番コスパが高いのは、知識を詰めることより「連絡先」と「希望」を残すことです。
生前に決めておくとラクになる3点セット
- ① 連絡先:菩提寺(あれば)/葬儀社(候補でもOK)/親族の窓口(仕切る人)
- ② 方向性:家族中心・小さめ・一般葬…「大きさ」だけでも決まると強い
- ③ 納骨先:お墓/納骨堂/樹木葬など、現状の場所(分からなければ“手がかり”)
ここがあるだけで、当日の判断が一気に軽くなります。
2. 亡くなった直後〜当日まで|最初の「9つの決定」
ここは“順番”が命。先に火葬場の空きで日程が決まり、そこから式の形が固まることが多いです。
STEP1:医師から書類を受け取る(病院・施設・自宅)
まず必要になるのが、医師が交付する死亡診断書(死体検案書)です。これは死亡を医学的・法律的に証明する文書で、いずれも効力は同じとされています。厚生労働省の説明も参考になります。
STEP2:葬儀社(または搬送先)へ連絡
- 搬送(安置場所:自宅/安置施設)
- 日程の仮押さえ(火葬場の空き確認)
STEP3:火葬日が決まる → 通夜・告別式の形が決まる
火葬は原則として死亡後24時間を経過してから行うことが法律で定められています(墓地、埋葬等に関する法律 第3条)。e-Gov法令で条文を確認できます。
STEP4:誰に連絡するか(優先順位)
- 最優先:同居家族/近い親族(窓口)
- 次:菩提寺(宗派儀礼が必要なら早め)
- 次:勤務先(必要なら)/近所・関係者
STEP5:葬儀の形式を決める(ここで迷いが減る)
- 一般葬:参列者が広い(準備は多め)
- 家族葬:家族中心(案内範囲を決めやすい)
- 一日葬:通夜なしで1日にまとめる
- 直葬(火葬式):通夜・告別式なし(火葬中心)
※呼び方や内容は葬儀社・地域で差があります。ここでは「判断の軸」として整理しています。
STEP6:費用の“揉めポイント”を先に潰す
- 誰が支払う?(代表者/立替/精算)
- どこまで呼ぶ?(返礼品・飲食が増減)
- お布施は?(宗派・寺院で考え方が違う)
STEP7:死亡届の提出(期限の基本)
死亡届は、原則として死亡の事実を知った日から7日以内に提出することとされています。法務省の案内で確認できます。
STEP8:火葬許可証(埋火葬許可証)を受け取る
実務では、死亡届の提出により埋火葬許可証が発行される自治体が多いです(例:大阪市の案内では、死亡届が届出されると埋火葬許可証が発行されると記載)。大阪市:死亡届のページ
STEP9:当日の流れを“紙1枚”にする
- 集合時間/会場/役割分担(受付・会計・挨拶)
- 持ち物(許可証・遺影・貴重品など)
- 連絡網(親族・葬儀社・寺院)
3. 当日(通夜・告別式・火葬)|迷わないための“最小ポイント”
通夜(ある場合)
- 到着時間は「開始の少し前」が基本(案内優先)
- 焼香や作法は地域差あり。迷ったら周囲に合わせる
告別式(ある場合)
- 弔辞・挨拶がある場合は「短く、感謝、故人の人柄」だけで十分
- 写真や供花などは“故人らしさ”を1つ入れると空気が整いやすい
火葬
- 火葬許可証を忘れると進行できないことがある(当日必携)
- 拾骨などの流れは施設の案内に従う
4. 後日(火葬後〜)|やることを「急ぐ順」と「後でいい」に分ける
急ぐこと(目安:〜7日)
- 関係者への連絡/香典返しの方針決め(後で迷わないため)
- 必要書類の保管(火葬許可証は納骨で必要になることがある)
少し落ち着いてから(目安:〜49日・3か月・それ以降)
- 法要(宗派・家庭で考え方が違う)
- 納骨の段取り(墓地・納骨堂・管理者)
- 役所・年金・保険・口座などの整理(別記事でチェックリスト化予定)
5. 迷いが減る“最強の一手”|家族で決めるのはこの3つだけ
- 規模:家族中心?一般?(ここで9割決まる)
- 窓口:誰が決める人?(連絡が1本化される)
- 納骨:今の行き先(分からなければ手がかりを探す)
まとめ:葬式は「順番」が分かれば、迷いが減る
- 葬式は「生前準備」「当日まで」「後日」に分けると整理できる
- 当日までの鍵は、火葬日→形式→連絡→手続きの順番
- 死亡届は原則7日以内(法務省案内)
- 火葬は原則24時間経過後(墓地、埋葬等に関する法律)
次回予告
次回は、さらに実務に落として「宗派で何が違う?(仏式/神式/キリスト教式/無宗教葬)」を、わかりやすく比較します。
「式次第の違い」「失礼になりにくいポイント」「迷ったときの確認先」をまとめます。
