葬式で一番やらかしやすい所|焦らないための超入門
葬式で一番“やらかしやすい”のは、マナーの暗記不足ではなく「形式の読み違い」です。焼香だと思ったら玉串、香典だと思ったら花料…。読むことで“何を見れば外しにくいか”が整理でき、必要な場面で落ち着いて動けるようになります。
こんな経験はありませんか?
・案内状に「御玉串料」「御花料」と書かれていて手が止まった。
・数珠って必要?拍手ってする?献花ってどうやる?と不安になった。
・「うちは仏式で…」と言われても、宗派まで分からない。
0. まず結論:当日は“この3つ”だけ見れば大きく外しにくい
- ① 今日は何式?(仏式/神式/キリスト教式/無宗教葬)
- ② 手向けは何?(焼香/玉串奉奠/献花)
- ③ 包むものの呼び方は?(御香典/御玉串料/御花料 など)
細かい手順の暗記より、まず「形式」と「手向け」を確認。これだけで“やらかし”の大半は回避できます。
1. ざっくり比較|仏式・神式・キリスト教式・無宗教葬
A. 仏式(仏教葬)
- 中心:僧侶の読経
- 手向け:焼香
- 言葉:「御香典」「御霊前」「御仏前」など(宗派や時期で使い分けがあるため案内優先)
B. 神式(神葬祭)
- 中心:神職の祭詞(さいし)・拝礼
- 手向け:玉串奉奠(たまぐしほうてん)
- 言葉:「御玉串料」「御榊料」などが用いられることがある
神社本庁の資料で、神葬祭の儀式や玉串奉奠の作法が説明されています。神社本庁PDF
C. キリスト教式(カトリック/プロテスタント)
- 中心:祈り、聖書朗読、賛美歌(聖歌)
- 手向け:献花が行われることが多い
- 言葉:「御花料」などが用いられることがある(案内優先)
カトリックは「葬儀ミサ」の儀式書が整備されています。日本カトリック司教協議会:出版案内
プロテスタントは教会・司式者で式順が調整されますが、式次第サンプルも公開されています。CCFI:式次第サンプル
D. 無宗教葬(お別れ会・自由葬など)
- 中心:故人らしさ(音楽・映像・弔辞など)
- 手向け:献花、黙とう、手紙朗読など(会場案内に合わせる)
- 言葉:香典を受ける/辞退するは家庭方針(案内が最優先)
無宗教葬は「決まりが少ない」分、案内状・会場アナウンス・スタッフの誘導に合わせるのが一番安全です。
2. ここが“やらかしポイント”TOP5(先に潰す)
① 表書きの読み違い(御香典/御玉串料/御花料)
迷ったら案内状の表記をそのまま使うのが最優先。書いていなければ、受付やスタッフに確認するのが確実です。
② 手向けの種類の勘違い(焼香/玉串/献花)
当日の流れは式場側が誘導してくれます。前の人に合わせて、静かにゆっくりで大きく外しにくいです。
③ 服装・持ち物で詰まる(数珠・念珠、袱紗など)
宗教形式で持ち物の“正解”が変わることもあります。ここは案内優先でOK。迷いすぎると消耗するので、まずは「黒を基調」「派手を避ける」で十分な場面が多いです。
④ 参列の動き方(並ぶ順・席順・一礼など)
地域差・会場差が大きいので、スタッフの案内>前の人>自分の推測の順が安全です。
⑤ “気持ちの言葉”で焦る(何と言えばいい?)
言葉は短くで大丈夫です。無理に整えようとするほど苦しくなります。
基本はお悔やみ・労い・手伝いの申し出の3点で十分です。
3. 当日30秒で外しにくくする「受付チェック」
- 今日の形式:仏式/神式/キリスト教式/無宗教葬
- 手向け:焼香/玉串奉奠/献花
- 包むもの:香典の扱い(辞退の有無)+表書き指定
これを入口で確認できるだけで、気持ちの余裕が段違いになります。
4. 「宗派が分からない」人が一番ラクになる方法
宗派を説明できなくても大丈夫。必要なのは“手がかり”です。
- 菩提寺(付き合いのある寺)があるか
- 過去の法事の案内(寺院名・連絡先が残りやすい)
- お墓の管理者(寺院墓地/霊園など)
連絡先が分かる=当日の判断が軽くなる。ここが最重要です。
5. 今日の1アクション(3分)
- 家族に1つだけ:「菩提寺(お付き合いのお寺)ってある?」
- 手がかりを1枚:法事の案内・領収書・名刺をスマホで撮る
- メモを1行:「小さめで」「家族中心で」など方向性だけ残す
まとめ:やらかし回避は「形式」「手向け」「表書き」を先に見る
- “作法の暗記”より「今日は何式?」の確認が一番効く
- 手向け(焼香/玉串/献花)が分かれば動きは合わせやすい
- 表書きは案内状の記載を最優先。迷ったら受付で確認が安全
- 宗派が分からなくても、連絡先(手がかり)があれば困りにくい
次回予告
次回は、実務で揉めやすい「葬儀費用の内訳と“揉めポイント”」を整理します。
祭壇/式場/返礼品/飲食/火葬/お布施…どこで差がつき、どこを話し合うべきかを、分かりやすくまとめます。
