健康④〜フレイル〜


フレイルとは
加齢に伴って心身の活力(筋力・認知機能・社会性など)が低下し、健康と要介護の中間の状態になること。
放置すると介護が必要の状態に進行するリスクが高まるため、早めの対策が重要です。
「フレイル」という言葉は英語で”Frailty“(虚弱・脆弱)から来ていますが、日本では単なる身体の衰えだけでなく、社会的・心理的な側面も含めた広い概念として使われています。
フレイルの3つの要素
1.身体的フレイム
・筋力や体力の低下(サルコペニア)
・走行速度の低下
・疲れやすくなる
・体重減少(特に筋肉量の減少)
2.精神・認知的フレイル
・物忘れが増える
・意欲の低下(うつ状態)
・判断力や認知機能の低下
3.社会的フレイル
・友人や家族との交流が減る
・外出する機会が減る
・趣味や活動の減少
・孤独感の増加
フレイルの進行段階
フレイルは
健康→フレイル→要介護
という流れで進行します。
ただし、フレイルの段階で適切な対策をとれば、健康な状態に戻ることも可能です。
<フレイルチェック>(簡易版)
・体重減少(6ヶ月で2〜3kg以上減った)
・筋力低下(ペットボトルの蓋が開けにくい)
・疲れやすい(何もしていないのに疲れる)
・歩行速度の低下(横断歩道を渡りきれない)
・身体活動の減少(家にいる時間が長い)
上記のうち3つ以上当てはまる場合、フレイルのリスクがあると考えれます。
フレイル予防の方法

1.適度な運動
・筋力トレーニング(サルコペニア予防)
→スクワット、かかと上げ、軽いダンベル運動
・ウォーキングや体操(持続力向上)
→1日30分以上歩く、ラジオ体操を習慣化
・バランス感覚を鍛える運動
→片足立ち、ステップ運動
2.栄養バランスの良い食事
・タンパク質をしっかり摂取(筋肉の維持)
→魚、肉、大豆製品、卵、乳製品など
・ビタミン・ミネラルを補う
→野菜、果物、海藻を積極的に摂取
・よく噛んで食べる(口腔フレイル予防)
3.社会とのつながりを維持
・友達や家族と積極的に交流する
→定期的に会話し、コミュニケーションを取る
・趣味や地域活動に参加する
→ボランティアやサークル活動に参加
・外出の機会を増やす
→スーパーや公園に出かける習慣をつける
フレイル対策の社会的取り組み
1.フレイル診断(自治体の健康診断でフレイルチェック)
2.地域のフレイル予防教室(運動・栄養指導・交流会)
3.健康ポイント制度(運動や健康活動に応じてポイントがもらえる)
まとめ
フレイルは加齢にとともに誰にでも起こりうる状態ですが、早めに対策をすれば健康な状態を維持できます。
運動・栄養・社会参加の3つを意識し、健康寿命を延ばす生活習慣を心がけることが重要です。
また、家族や友達などにも「一緒に運動しよう」とか「運動とか散歩したほうがいいよ」とか声掛けしてもらえれば周りのみんなも健康寿命が伸びると思うので実践してもらえればなと思います。