介護の現場は、人手不足と重い身体負担、さらに記録・連絡の事務作業が積み重なり、ケアに集中しづらい状況が続いています。本記事は、何が問題でどれほど深刻か、解決のために何ができるようになったか、そしてこの先の明るい展望を、国の「介護テクノロジー利用の重点分野」を手がかりにシンプルに整理します。
いま何が問題?
- 人手不足:要介護の方は増える一方で担い手が不足。夜勤の負担・属人化が起きやすい。
- 身体負担が重い:移乗・入浴・排泄介助で腰・肩への負担が大きく、離職の要因にも。
- 事務・連絡が多い:記録の転記、口頭引き継ぎ、巡視に時間がかかる。
- 安全のプレッシャー:転倒・徘徊・夜間対応など、見守りの難易度が高い。
どのくらい深刻?(ざっくり規模感)
公的資料でも大幅な人材不足が見込まれるとされ、現場では腰痛や夜勤負担の集中、記録作業の増加により、“人にしかできないケア”の時間が圧迫されがちです。
何ができるようになった?(国の重点分野に沿って)
国は、開発・導入を優先すべき領域を重点分野として整理し、現場の課題→解決策を具体化しています。
旧称「ロボット技術の介護利用における重点分野」とは?
介護ロボット等の活用を広げるため、国が定めた導入の優先領域です(2012年策定、2014・2017年改訂)。代表的な5分野は以下。
- 見守り・コミュニケーション:転倒・離床・徘徊の検知、声かけ・通話支援 など
- 移乗支援:装着型・非装着型リフト、スリング等で腰の負担を軽減
- 排泄支援:センサーで尿意・便意を予測・検知し、タイミングを最適化
- 入浴支援:介助リフト・滑りにくい機材で安全な入浴を支援
- 移動支援(歩行・車いす):歩行アシスト、段差回避、姿勢保持など
現在は「介護テクノロジー利用の重点分野」へ拡充
最新の改訂で名称を「介護テクノロジー利用の重点分野」へ変更。見守り・移乗・排泄・入浴・業務支援に加え、機能訓練支援、食事・栄養管理支援、認知症生活支援などへ広がり、9分野・16項目に整理されました(施策反映は令和7年度(2025年度)以降)。
一次情報:厚労省「改訂しました」ページ / 経産省ニュースリリース / 厚労省「介護テクノロジー利用の重点分野」解説
導入支援は?(費用・進め方の型)
施設と在宅の“現実解”
施設(特養・老健・サ高住 など)
- 見守り:ベッド/居室センサーで離床・転倒兆候を検知→ナースコールやPHSに自動通知。
- 移乗:天井走行/据置リフトで二人作業の単純化と腰痛リスク軽減。
- 排泄:予測・検知で起こすタイミング最適化、夜間の負担と肌トラブルを抑制。
- 業務DX:センサー連携の転記ゼロ化、データでケアカンファの質を上げる。
在宅(独居・同居/通所・訪問の併用)
- 見守り:人感・開閉・転倒検知を家族アプリへ。合意(何を誰が見るか)を先に決める。
- 排泄:センサーで夜間の起床/訪問のタイミングを整え、負担を分散。
- 移動・移乗:スロープ・手すり・電動カートなど住宅改修×機器で“あと一歩”を補う。
- 食事・栄養・認知症:配食×摂取記録、徘徊検知はストレスの少ない通知設定に。
これからどうなる?(未来は明るい)
- つながる:機器同士や記録アプリの連携/API標準化が進み、セット導入が当たり前に。
- 自動化が増える:巡視・記録・通知の半自動化で、夜勤の負担が軽くなる。
- 価格と支援が現実的に:機器価格が徐々に下がり、自治体支援も整い続ける。
- 人にしかできないケアへ:テクノロジーが「安全・情報・負担軽減」を担い、対話・意思決定支援・生活の質に時間を回せる。
この記事のポイント
- 問題の中身:人手不足・身体負担・事務負担・安全確保の難しさ。
- 解決の軸:国の重点分野(旧称:ロボット技術…)に沿って、見守り・移乗・排泄などをテクノロジーで補助。
- 前向きな流れ:名称は介護テクノロジーへ拡張、支援制度と連携強化で、人にしかできないケアへ時間シフトが進む。
参照リンク(日本語・一次情報中心)
更新履歴
- 初版公開:2025年10月17日
- 随時更新:制度・募集の改定や機器の連携状況に応じて反映
ABOUT ME

はじめまして!
ニカドットを運営している**mondy(モンディー)**です。
広島県出身、34歳、牡牛座・O型。
現在は建設業に勤めながら、副業でこのブログを運営しています。
趣味は旅行、ゴルフ、サウナ(サ活)、漫画、野球観戦、散歩など。
「これからの人生をもっと楽しく!」をテーマに、笑顔になれる情報を発信中です。
みなさんと一緒に、前向きな未来を作っていけたらうれしいです。
応援よろしくお願いします!