サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは
高齢者が安心して暮らせるように、生活支援サービス(安否確認・相談など)を備えたバリアフリーの賃貸住宅です。
基本の特徴
・60歳以上の高齢者向け賃貸住宅
・バリアフリー設計(手すり・段差なし)
・生活支援サービス(安否確認・生活相談)付き
・介護が必要になれば、外部の訪問介護サービスを契約可能
・賃貸契約のため、入居金不要(敷金のみ)
・夫婦での入居可能
☆高齢者向けの「住まい」として、近年急速に増えている!

サ高住の歴史(誕生背景)
2000年代以前:高齢者向け住まいの課題
・介護保険制度が2000年に施行され、「特別養護老人ホーム(特養)」「介護付き有料老人ホーム」などの高齢者施設が整備された
・しかし「要介護認定を受けていないが、一人暮らしに不安がある高齢者」の受け皿が不足
・「施設ではなく、安心して住める住宅が欲しい」というニーズが増加
2011年:サービス付き高齢者向け住宅制度の創設
・「高齢者住まい方」の改正により、サ高住制度がスタート
・国の補助金を活用して、民間企業が参入しやすい仕組みが整備された
・「施設」ではなく「住宅」として、高齢者が参入しやすい仕組みが整備された
2010年代〜現在:サ高住の拡大
・高齢化が進み、元気な高齢者向けの住まいの需要が急増
・「特養の入居待ち」や「自宅では不安」という人が増え、サ高住が人気に
・介護付き有料老人ホームより低コストで自由度が高いため、注目を集める
☆「住まい」と「介護施設」の中間的な位置づけとして誕生した!
サ高住の現状(2024年時点)
サ高住の数
・全国に約27万戸(2023年時点)
・2011年の制度開始から急成長
・特別養護老人ホーム(特養)の入居待ち解消にも貢献
入居者の特徴

人気の理由
・「施設に入りたくないが、一人暮らしも不安」な人向け
・賃貸住宅なので、退居しやすく気軽に入居できる
・夫婦での入居が可能
・介護が必要になっても、訪問介護を契約すれば対応できる
☆都市部・地方問わず、供給が拡大している!
サ高住の課題
介護度が重くなると住めなくなる
・要介護3以上になると、施設への転居を求められることが多い
・特定施設(介護付きサ高住)なら、重度介護も対応可だが数が少ない
・重度介護の人は「特養」や「介護医療院」が適している
介護サービスは別契約なので、費用が増加
・介護サービスは外部契約のため、要介護度が上がると費用負担が増える
・「安価な住宅+外部介護サービス」のはずが、結果的に有料老人ホーム並みの費用になるケースも
サービスの質にばらつきがある
・民間企業が運営しているため、施設ごとにサービスの内容、質が異なる
・「生活支援サービス」と言っても、内容が充実しているしている施設とそうでない施設がある
・介護スタッフの配置が手薄なところもあるため、見学、比較が重要
☆「要介護になっても住み続けられるか」が選ぶ際のポイント!
サ高住のこれから(今後の展望)
介護付きサ高住(特定施設)の増加
・今後は「介護付きのサ高住」が増える見込み
・要介護3以上でも住み続けられる仕組みが拡充
・特養の待機問題を解決する一つの手段になる可能性
高齢者のニーズに合わせた多様化
・「都市型の高級サ高住」や「地方型の低コストサ高住」など、ニーズに応じた選択肢が増える
・富裕層向けのラグジュアリー型、低所得者向けの公的支援型が発展
テクノロジーの活用
・見守りセンサー、AI、IoTを活用しmより安全で快適な住環境を提供
・介護ロボット、遠隔医療の導入が進むことで、人手不足を補う
公的支援の強化
・高齢者向け住宅の供給を促進するため、国が補助金制度を継続
・特養の不足を補う形で、サ高住が地域包括ケアシステムの一環として拡大
☆「介護が必要になっても住み続けられるサ高住」が今後のカギ!
まとめ
歴史
2011年に制度開始。高齢者の住まいの選択肢として誕生。
現状
全国に27万戸。都市部・地方で供給が拡大。
メリット
賃貸契約で入居金不要・自由度が高い・夫婦入居可能。
デメリット
介護度が重くなると転居が必要・サービスの質にばらつき。
これから
介護付きサ高住の増加・テクノロジー活用・多様化が進む。
☆サ高住は「施設ではなく住まい」なので、介護度に応じた住み替えが必要!
情報収集し、将来の備えの選択肢にしてみてはいかがでしょうか!?